高いキャットフードと安いキャットフードの違い

キャットフードの値段の違いは、ズバリ原材料の違いです。
値段が高いキャットフードは原材料の品質を重視した商品が多く、値段が安いキャットフードはさまざまな安価な原材料を混ぜ合わせカサを増して商品として出しているため、その違いが値段に反映されているのです。

使われている肉が違う

キャットフードの原材料には牛肉、鶏肉、豚肉、その他に肉類や穀物、豆類、魚介類、添加物等、さまざまな成分から出来ています。
高いキャットフードの原材料名には牛肉や鶏肉と明記されているものが多くありますが、安いキャットフードの原材料名には「肉類」とアバウトな表現が多く見られます。
肉類とはどの様な肉なのでしょうか。

安価なフードは使う肉も安価

「肉類」とは、家禽ミール、ミートミール等の総称です。
家禽とは食用や羽毛用に育てた鶏やアヒルなどの鶏類を指し、ミールとは人間の食用を取って残った副産物(通常は食べることのない、栄養価の低い、くず肉、血液、内臓、骨、爪、羽、くちばし等)を粉砕したものを指します。
ミートミールは鶏以外の家畜の肉の副産物を使用し粉砕したものを指します。
また、あまりにも安すぎるキャットフードにはもしかしたら4Dミートが入っている可能性があるかもしれないという事がよくいわれます。
4Dミートとは、Dead…死んでしまった、Diseased…病気だった、Dying…死にかけだった、Disabled…障害のあった、の4つの頭文字のDから付いた言葉で、アメリカの肉の基準の中で最低ランクの肉をさします。
4Dミートには病死の動物や死亡原因の分からない動物も含まれる上に、その肉の殺菌や消毒に使われる薬剤も含まれるため、病気や感染症、アレルギー、体調不良等の様々なリスクが起こる可能性があるのです。

平成21年6月、農林水産省より施行された「ペットフード安全法」により、原材料のペットフードの内容成分表示が義務付けられましたが、「肉類」という大まかな表示のため、家禽ミールなのかミートミールなのか程度で詳細までははっきりとは分かりません。
しかし、現在のメーカーにおいて、キャットフードは人用の食肉の副産物より製造しているため、4Dミートが入る可能性は低いと考えられています。

炭水化物の量が違う

値段の安いキャットフードで次に多く目にするのが「穀類」(炭水化物)です。
猫は本来肉食動物であり、唾液で糖を分解する力や肝臓で糖を代謝する働きが弱く、肉を引き裂くことに特化し、穀物を噛み潰すことは想定していない歯の形状などの点から、穀物の消化は苦手だといわれています。

野生で生活していたころに食していたネズミの栄養素のうち炭水化物は10%未満です。
安いキャットフードの穀物の割合は30~40%程度のものが多く、猫が本来必要としている炭水化物量を大きく超えています。
炭水化物を多く摂取することにより、穀物アレルギーや糖尿病、肥満の原因になるのではないかと指摘されています。

まとめ

値段の高いキャットフードは、よい原材料を使用し、栄養バランスを考え、更には病気や寿命等を考慮し研究された商品もあり、その分コストが掛かるため値段が高くなるのです。
安いキャットフードは、栄養をまかなえる安価な材料を多用し、さらに穀物でカサ増しする等、いかに安くキャットフードを作るかに重点を置いて作られた商品なのです。